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材料・技術開発

当連盟では、伝統技術を基本としながら、より安全かつ安定的に次世代へ文化財を伝えるための様々な技術及び材料開発に日々取り組んでいます。

装潢修理技術に不可欠な伝統材料

美栖紙の原料処理

装潢修理技術を支える材料や道具(和紙・簀・桁等)の製作者は年々高齢化し、後継者不足が深刻な問題となっています。こうした状況に深く配慮し、伝統技術・伝統材料の維持・継承を図ることは、当連盟の重要な社会的使命の一つとなっています。

当連盟では、製作者、材料供給者と緊密に連携を取りつつ、国内各機関と協力して装潢に必要な材料(手漉き和紙、表装裂地等)の共同研究等を実施してその改善に努めるとともに、併せて伝統的諸資材の積極的使用、共同購入などを通じて需要の安定化を図っています。

こうした取り組みは、これまでに「表具用古代裂(金襴等)製作」「表具用手漉和紙(美栖紙/宇陀紙/補修紙)」「美術工芸品保存桐箱製作」「表具用打刷毛製作」「表具用刷毛製作」など、装潢修理技術を支える伝統的材料の製作技術の多くが国の選定保存技術に選定される一助にもなっています。

電子線劣化絹の開発

絵絹への電子線照射作業

また、特殊な例として、文化庁・東京国立文化財研究所(現 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所)・国宝修理装潢師連盟の三者と、日本原子力研究所高崎研究所(現 独立行政法人日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所)の共同による「電子線劣化絹」の開発(昭和47年〜)が挙げられます。

この方法はその後も改良が重ねられ,劣化に供する絹そのものの様々な織り方の工夫になどにより,現在では130種類に及ぶ織見本が完成し,さまざまな絹本文化財の補修に適応できるまでになっています。

材料・技術開発の事例

・絹本文化財修理材料(電子線劣化絹、紫外線劣化絹)の開発

・古糊(小麦澱粉糊を冷暗所において長期間保管した糊)の組成及び生成メカニズムについて

・古代の裂地、紙の復元

・紋紙の復元

・裏打用大判和紙の製作

・様々な紙文化財に適応する補修紙,簀の製作

・手漉き和紙における木灰煮による原料処理の復活

・文化財補修用竹紙製造法の確立

 

これらの事業の一部は、文化庁による国宝重要文化財等保存整備費補助金により、「文化財保存技術(装潢)伝承者養成等事業」の一環として実施しています。

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